
cedar pollen / strollers
さっき晩のニュースで言ってたのですが、まだ少ないながらも東京で花粉が飛び始めたそうですよ。最近は花粉症の飛散状況をかなり細かく報道するようになったから、なんだかドキドキしちゃいますよね。
昨年は花粉の飛散が極端に少なかったこともあって、昨年は大丈夫だったという人も、今年は花粉を避ける生活をしたほうがいいみたい ── ということで、まだ花粉症じゃないんだけど花粉対策を考える第3弾です。
第1弾でまとめたとおり、今はまだ平気だったとしても、閾値を超えると花粉症を発症してしまうわけですから、何よりも大切なのは「大量の花粉にさらされないこと」だと言えます。
でも、そもそも花粉ってどういうものなんでしょう?
春の花粉症で代表的なものにはスギ、ヒノキがありますが、代表的なスギについてまとめてみました。
杉の木のことをもっと知ろう 花粉を作るのはどの木?
スギは「雌雄同株」と呼ばれる植物なので、一本の木に雄花と雌花の両方が作られます。恐ろしいことに、杉の木であれば、どの木であっても花粉が作られているのです。
これは受粉を風に頼る風媒花であることを考えると、けっこう効率的ですよね。風に任せてやっと同じ種類の木にたどり着いたとしても、それが雄株だったとしたら受粉することができません。でも雌雄同株であれば、たどり着いたものが同じ種類の木なら受粉できてしまうわけです。
スギの雄花は鱗片に覆われた円錐状の形をしていて、枝先に作られます。花粉は鱗片の中にある、袋状になった部分に作られます。最初の写真がその雄花です。
雄花が成熟してくると、表面の鱗片が開いて隙間ができ、そこから風に乗って花粉をまき散らすようになるわけです。もくもくと薄黄色の煙のようなものが舞っていく様子はテレビなんかでもよく見かけますよね。
花粉の大きさは直径約30μmほどしかありませんが、飛散距離は10キロメートル以上もあって、かなり広範囲に飛び散るようです。すてきな相手に出会うためとはいえ驚異的な能力です。
杉の木のことをもっと知ろう 杉花粉の最終目的地はどこ?
こうして飛び散った花粉はやがて雌花にたどり着き、受粉をします。雌花も雄花と同じように枝先にあり、受粉が完了して2~3年たつと、松ぼっくりが尖ったような形をしたスギボックリになります。

CRYPTOMERIA japonica (Japanese Cedar) / corrieb
スギボックリの中には扁平な形をした種子が作られ、花粉ほどではありませんが風に乗って広がって、新天地で芽を出します。
このように、花粉の飛散はスギにとっては子孫を残す大切なサイクルですが、まき散らされる花粉が大量であること、そしてそれが広範囲にまき散らされることが人間にとっては問題になってきます。
なるべくなら曝されたくないのですが、外にいるときはどうしようもありませんよね。風に乗った花粉がそこらじゅうを飛んでいるわけですから。
しかも花粉シーズンが深まってくると、コンクリートやアスファルトに覆われた都市部では、それまでに飛散した花粉が再度空気中に舞い上がる「再飛散」という状態が出現します。
こういう状況になると、マスクやゴーグルで防御するほかに花粉を体にまといつかせない工夫が大切になってきます。
少し長くなっちゃったので、続きは次の記事で考察します。
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杉、檜と言えば、日本家屋には欠かせない建材ですね。
経済成長の時代、日本人の多くが一戸建てを買う余裕が出てきて、みんながこぞって家を買うようになりました。
そのため、日本中の原生林が伐採され、建材として優秀な杉や檜が植えられた訳です。
おかげで今の私たちは暖かい家でのんびりくつろげる訳ですが、鉄筋コンクリートの工法が発達し、林業もだんだん衰退すると、経済成長時代に植えられた苗木たちは、誰に手入れをしてもらうこともなく、自由に枝葉を伸ばしていきます。
それが、今の私たちの涙や鼻水の原因になっているわけですね~。
てか、私はまだ花粉症にはなってないんだけど、毎年この季節はくしゃみが出ると花粉か風邪か、で戦々恐々ですよ・・・。
>しのぶさん
確かにそうですよね~。
今回、調べてて知ったんですけど、杉ってそもそも一匹狼型で、森の中でもポツン、ポツンと離れて生活しているものだったそうですね。人間の都合とはいえ、杉林みたいなのは杉本来の姿じゃないんだとか。
そんな状態なのに、手入れされずに放置されてる今の状態は、かなり気の毒ですよね…。
花粉症は嫌だけど!(汗)
私もたぶん、まだ花粉症じゃないんだけど、この時期はくしゃみとかよく出るんですよ~(汗)
風邪かな。風邪だな、たぶん。←実はさっきも…
今日は早く寝ることにします (^^;