駅を出ていきなり道を間違えてしまいましたが、京都御苑です。御所周辺の公園部分が「京都御苑」と呼ばれ、御所を見学するには予約が要りますが、御苑はいつでも誰でも自由に入ることができます。
パンを買うことはできなかったけれど(涙)御苑の散策は敢行するのです。初志貫徹です。
昔、帝が住んでた場所(御所)が塀の向こうです。周辺はこんなふうに砂利が敷き詰められた大きな道になっています。さらにこの周辺が公園なわけですね。
宮家や公家の邸宅を取り壊して公園に整備し始めたのは明治期のはずなんですが、こんなでっかい木がたくさん生えててうっそうとしています。撮影した地点は社があったという県井戸そばだったから、よけいにこんな大きな木が生えていたのかもしれません。
すぐ外は烏丸通りで車がビュンビュン走ってるはずなのに、この辺はなんだか空気も少し違うような気がしてきます。
北へ向かって歩き出すとすぐに見えてくるのがこの「県井戸(あがたのいど)」。
昔、県宮(あがたのみや)という社があって、地方官吏に任命されたいと願う人々がこの井戸で身を清めてから祈願し、宮中に参内したんだそうです。(国民公園及び千鳥ヶ淵戦没者墓苑/京都御所から)
今は枯れ井戸だって話ですけど、英語で(たぶん)「深いぞ注意」って書いたちっちゃな看板がありました(笑)
このときは気がつきませんでしたが、この写真左、すぐうしろに四角い石柱が立っていて、そこから水が湧き出しているんだそうですよ。(「京都市街地水MAP」から)
県井戸の水かぁ。先に知ってたら実際に触ってみたかったな。
そのまま北へまっすぐいくと児童公園があるようでしたが、いったん御所のそばの道へ出てきました。
この御所周辺の道ってけっこう歩きにくいんですよね。歩くたびに砂利がすべります。こんなんで1時間くらいで回れるのかしら…
と、ちょっと心配しながら歩いていたところ、おばあさんが目の前をひょいひょい歩いているのを発見。おおっ いったいどうやって歩いてるんだ?!
よ~く見ると、おばあさんは砂利の中の細い道を歩いています。砂利の中に人の通ったあとができてるんですね。この部分は砂利がなくなって地面が出てるから、これはなるほど歩きやすい! 早速、おばあちゃんの智恵袋にならいます(笑)
あとで調べたところ、この道のことを地元では「御所の細道」と呼ぶんだそうです。なるほどね~。
そんなこんなで東へ向かって歩いていくと、左手に見えてくるのがこちら。桂宮邸跡です。
建物は二条城へ移築されちゃってるので、ここはなんにもありません (^^;
でも、案内はちゃんと立っていて、「祐井(さちのい)」と書いてあります。
ここは明治天皇の生誕の地なんだそうですよ。サルスベリがきれいな赤い花をつけていました。
石薬師門のあたりから、なんだかさらにうっそうとしています。
あとでWebで調べたところ、ここから清和門までの間が母と子の森と呼ばれる所で、なるべく手を加えずに自然の状態を大事に整備しているんだそうです。(京都御苑ホームページから)
手を加えないにも程がある…
今にして思えばそんな気がしないでもない。
一種独特のその雰囲気にちょっとビビリますが、歩いていると小道があって、その小道を入ってすぐのとこにはこんなベンチもあります。
よく見ると、なんと本まで置いてありますよ。そばにある看板を見ると、「森の博物館」と書いてありました。
すごいですね~、こんなとこで本を読む人がいるんですね!(私が来たときは誰もいなかったけど)
森の博物館の前を通って、さらに奥へ行けるようなので進みます。
なにやらこんなものが転がっていて不安を誘いますが、気にせずさらに進んでみることにします。なんたって、母と子の森なんです。無茶はしないはず。ええ、だって、母と子なんですから。(子の年齢、推定3歳)
と思いきや。
がーん。道が… 道が途中でなくなっちゃいました!!!! 母と子の森なのにっっ(涙)
この森、ややスパルタが入ってるみたいです。
…なんてことを言ってる場合じゃありません。私はこのあと用事があるんです。こんなとこで遭難なんてしてられません。急いで脱出するのです。元来た道を大急ぎで引き返すことにしました。
【関連記事】
【関連サイト】